『永遠の0』迫真の演技で。

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毎年恒例の1月1日の映画鑑賞。

今年選んだのは『永遠の0』。

もともと、映画の制作発表があった時点で岡田准一ファンの私はまず原作を読んだ。

冒頭からひきつけられ、そして通勤途中の電車の中で、恥ずかしながら何度も涙し、
この宮部久蔵を岡田君がどう演じるのか、そして他の登場人物を誰が演じるのか、
とても楽しみにしていた。

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永遠の0』公式HP




あらすじ:
祖母の葬儀の席で会ったことのない実の祖父・宮部久蔵(岡田准一)の存在を聞いた佐伯健太郎(三浦春馬)。進路に迷っていた健太郎は、太平洋戦争の終戦間際に特攻隊員として出撃した零戦パイロットだったという祖父のことが気に掛かり、かつての戦友たちを訪ねる。そして、天才的な技術を持ちながら“海軍一の臆病者”と呼ばれ、生還することにこだわった祖父の思いも寄らない真実を健太郎は知ることとなり……。         (シネマトゥデイより)

たびたび申し上げているが、私はもともと涙もろい。
そのため、今回も始まる前からハンカチを準備して臨んだ。

上映中、そのハンカチに幾度お世話になったことか。

私の両親は戦前生まれで、実際に空襲も経験し、友人の死にも遭遇している。

私は小さい頃、戦時中の話をよく聞かされた。

戦争がいかに残酷なものか、日本軍が「精神力」という何の保証もない言葉でどれだけの犠牲を生んだのか。

その父の言葉一つ一つが、スクリーンを通してよみがえり、
また、岡田准一演じる宮部のような信念を貫くことが、当時どれだけの心の強さを必要としたのかということが、
何よりも痛かった。

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今、この平和な時代でも、多数派とは違う道を進むことの困難さを感じる人は少なくないだろう。
会社という組織でも、学校のクラスの中でも、人と違う考えや行動だけで、「いじめ」という制裁を加えられることもある。

まして、戦時中は軍の統治下にあるも同然の時代。報道も規制され、すべてが軍のコントロール下にあり、
真実を伝えるべき報道も反旗を翻す勇気はない。

そして国民も、どこかで「おかしい」と思いながら流される。

今の日本を見ているようでもある。



ただ一人で信念を貫いた宮部。
その姿を見て「臆病者」と感じる者も「この人のためなら死ねる」と思う者もいる。

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そんな中で、多くの「死」を間近で感じ、徐々に精神をむしばまれていく宮部の姿は、
当時、誰の中にも起こり得る痛みや苦痛、葛藤の象徴なのだろう。

この宮部の変化を体現した岡田准一の凄味は、言葉では表し難い。
見終わった後でも、あの姿は残像のように残っている。

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脇を固める名優たちはさすが。

これが最後の作品となった夏八木勲、そして田中泯、橋爪功など。
今と過去をつなげる力量は素晴らしい。

映画の中に、「もう10年もすれば、私たちの世代はいなくなる」というような言葉があった。
だからこそ、今伝えるべきことを伝え、聞くべきことを聞くときかもしれない。

私の父ももう他界したが、子供のころに聞いた言葉は、今でも心に残っている。


子供たちや若い世代の人にぜひ観てほしい。





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