『リーガル・ハイ』再び。
昨年の4月から放送されていたドラマ『リーガル・ハイ』。
このドラマ、私のツボにピッタリはまり、毎週欠かさず観ていた。

その『リーガル・ハイ』がスペシャルバージョンで帰ってくる。

このドラマ、コメディ要素が強いと見せかけて、実は深い。
善悪はあいまいなもので、それぞれの立場やとらえ方によって、
いとも簡単に逆転する。
そんなことを見せてくれているように感じていた。
特に心に響いたのは言わずと知れた伝説の第9話。

公害訴訟の原告側の弁護を引き受けた古美門(堺雅人)。
だが、村の人々は戦うことに慣れていないため、妥協し穏便に済まそうとする。
誠意や絆が感じられたから、それで十分だと。
そこからがまさにドラマの始まり。
すばらしい!
皆さんのお考えに感服いたしました。
さすが「ふれあいときずなの里」だ。
それではそのように手続きしましょう。
黛君、あとは頼んだ。さようなら。
先生、これでいいんですか?
いいんだよ!
でも・・・
彼らがいいと言ってるんだから。ですよね、みなさん。
ええ、この世には金より大事なものがありますから。
なあ。 そうだ、そうだ。
・・・見たまえ、彼らの満足そうなこの表情を。
ズワイガニ食べ放題ツアーの帰りのバスの中そのものじゃないか。

黛君、よく覚えておきたまえ。 これがこの国の「狎れ合い」という文化の根深さだ。
人間は長い年月飼い馴らされると、かくもダニのような生き物になるのだよ。
なにっ? 俺たちのこと言ったのか!
他に誰かいますか? コケにされているのも気づかないまま墓に入れるなんて、
幸せな人生だ。
あんたちょっとひどいんじゃないか!
申し訳ありません。 最初に申し上げた通り、皆さんのようなみじめな老人どもが大嫌いなものでして。
おい、若造!おまえ何なんだよ! おまえ、そんなに偉いのか!
そうよ!目上の人を敬うってことがないの?!
私たちは君の倍は生きてるんだ!
倍も生きていらっしゃるのに、ご自分のこともわかっていらっしゃらないようなので
教えて差し上げているんです。
いいですか! 皆さんは国に見捨てられた民、棄民なんです。
国の発展のためには、年金をむさぼるだけの老人なんて無価値ですから、
塵とりで集めて端っこに寄せて、羊羹を食わせて黙らせているんです!
大企業に寄生する心優しいダニ、それが皆さんだ!
先生、もうやめてください!
てめえだって、ダニに寄生してるバイ菌じゃねえか!
私たちの何が気に入らないの!?

かつてこの地は、一面に桑畑が広がっていたそうですよ。
どの家でも蚕を飼っていたからだ。
それはそれは美しい絹をつむいだそうです。
それをたたえて人々は、いつしかこの地を「絹美」と呼ぶようになりました。
養蚕業が衰退してからは稲作に転じました。
日本酒に適した素晴らしい米を作ったそうですが、政府の農地改革によって、それも衰退した。
その後はこれと言った産業もなく、過疎化の一途をたどりました。
市町村合併を繰り返し、補助金でしのぎました。
5年前に化学工場がやってきましたねぇ。
反対運動をしてみたら、お小遣いがもらえた。
多くは農業すら放棄した!
ふれあいセンターなどという中身のない立派な箱モノも建ててもらえた。
使えもしない光ファイバーも引いてもらえた。ありがたいですね~。
「絹美」という古臭い名前を捨てたら「南モンブラン市」というファッショナブルな名前になりました。
なんてナウでヤングでトレンディーなんでしょう!
そして今、土を汚され水を汚され、病に侵され、この土地にももはや住めない可能性だってあるけれど、
でも商品券もくれたし誠意も絆も感じられた。ありがたいことです。
本当によかったよかった!
これで土地も水も蘇るんでしょう!病気も治るんでしょう!
工場は汚染物質を垂れ流しつづけるけれどきっともう問題は起こらないんでしょう!
だって「きずな」があるからーっ!!

てめえなんか、てめえなんかぶっ殺してやるー!
どうしてそんなひどいことが言えるの! あんたは悪魔よ!
あんたなんかに、おれたちの苦しみが分ってたまるか!
おれたちだってあんたの言ったことぐらいいやと言うほど分ってる!
みんな悔しくて悔しくて仕方ねえんだ!
だけど、必死に気持ちを押し殺して、納得しようとしてるんじゃねえか!
なぜ?
ゴミ屑扱いされているのを分っているのになぜ納得しようとしてるんです!
おれたちはもう年寄りなんだよ。
年寄りだから何なんですか!
具合が悪いのに、みんな頑張ってきたんだっ!!
だから何だってんだーっ!!

・・・・・・だからいたわってほしいんですか。だから慰めてほしいんですか?
だから優しくされたらすぐにうれしくなってしまうんですか?
先人たちに申し訳ないとは、子々孫々に恥ずかしいとは思わないんですか!?
何が「南モンブラン」だ。「絹美村」は本物のモンブランよりはるかに美しいとどうして思わないんですか!!
誰にも責任を取らせず、見たくないものを見ず、みんな仲良しで暮らしていけば楽でしょう。
しかしもし、誇りある生き方を取り戻したいのなら、見たくない現実を見なければならない。
深い傷を負う覚悟で前に進まなければならない!
戦うということはそういうことだ!愚痴なら墓場で言えばいい!!
金がすべてではない?金なんですよ!あなた方が相手に一矢報い意気地を見せつける方法は。
奪われたものと踏みにじられた尊厳にふさわしい対価を勝ち取ることだけなんだ!
それ以外にないんだーっ!!

ニシキノハルオさん、あなたは元郵便局長だ。
幾度となく閉鎖されそうになった村の郵便局を最後まで守りぬいた!
モリグチサブロウさんは小学校の校長先生。村にいた子供はみんなあなたの教え子だ!
奥さんのヒサコさんは町のデパートの化粧品売り場で月間売り上げの記録の保持者!
ゴウダジョウジさんは実に100haもの田畑を開墾した!
カワタサトコさんとご主人は、たんぼをやりながら日雇いの仕事を幾つも幾つもかけ持った!
トミタヤスヒロさんは商店街の会長!毎年祭りを盛り上げて、あのクリスタルキングを呼んだこともある!
イタクラハツエさんは女だてらにクレーン車を動かし、6人の子供を育て上げた!
・・・敗戦のどん底から、この国の最繁栄期を築き上げたあなた方なら、その魂をきっとどこかに残してるーっ!!

・・・・・・はずだと期待した私が愚かでした。
いいですか、二度老後の暇つぶしに私を巻き込まないでいただきたい。
心やさしいダニ同士お互い傷をなめあいながら穏やかに健やかにどうぞくたばっていってください。
それではみなさん、さようならっ!!
とにかく泣かされた。
ここ最近で、一番心に響いた気がする。
そんなわけで、スペシャルはかなり楽しみなのである。
放送は4月13日(土)21時。
[高画質で再生]
戦うということはそういうことだ!
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このドラマ、私のツボにピッタリはまり、毎週欠かさず観ていた。

その『リーガル・ハイ』がスペシャルバージョンで帰ってくる。

このドラマ、コメディ要素が強いと見せかけて、実は深い。
善悪はあいまいなもので、それぞれの立場やとらえ方によって、
いとも簡単に逆転する。
そんなことを見せてくれているように感じていた。
特に心に響いたのは言わずと知れた伝説の第9話。

公害訴訟の原告側の弁護を引き受けた古美門(堺雅人)。
だが、村の人々は戦うことに慣れていないため、妥協し穏便に済まそうとする。
誠意や絆が感じられたから、それで十分だと。
そこからがまさにドラマの始まり。
すばらしい!
皆さんのお考えに感服いたしました。
さすが「ふれあいときずなの里」だ。
それではそのように手続きしましょう。
黛君、あとは頼んだ。さようなら。
先生、これでいいんですか?
いいんだよ!
でも・・・
彼らがいいと言ってるんだから。ですよね、みなさん。
ええ、この世には金より大事なものがありますから。
なあ。 そうだ、そうだ。
・・・見たまえ、彼らの満足そうなこの表情を。
ズワイガニ食べ放題ツアーの帰りのバスの中そのものじゃないか。

黛君、よく覚えておきたまえ。 これがこの国の「狎れ合い」という文化の根深さだ。
人間は長い年月飼い馴らされると、かくもダニのような生き物になるのだよ。
なにっ? 俺たちのこと言ったのか!
他に誰かいますか? コケにされているのも気づかないまま墓に入れるなんて、
幸せな人生だ。
あんたちょっとひどいんじゃないか!
申し訳ありません。 最初に申し上げた通り、皆さんのようなみじめな老人どもが大嫌いなものでして。
おい、若造!おまえ何なんだよ! おまえ、そんなに偉いのか!
そうよ!目上の人を敬うってことがないの?!
私たちは君の倍は生きてるんだ!
倍も生きていらっしゃるのに、ご自分のこともわかっていらっしゃらないようなので
教えて差し上げているんです。
いいですか! 皆さんは国に見捨てられた民、棄民なんです。
国の発展のためには、年金をむさぼるだけの老人なんて無価値ですから、
塵とりで集めて端っこに寄せて、羊羹を食わせて黙らせているんです!
大企業に寄生する心優しいダニ、それが皆さんだ!
先生、もうやめてください!
てめえだって、ダニに寄生してるバイ菌じゃねえか!
私たちの何が気に入らないの!?

かつてこの地は、一面に桑畑が広がっていたそうですよ。
どの家でも蚕を飼っていたからだ。
それはそれは美しい絹をつむいだそうです。
それをたたえて人々は、いつしかこの地を「絹美」と呼ぶようになりました。
養蚕業が衰退してからは稲作に転じました。
日本酒に適した素晴らしい米を作ったそうですが、政府の農地改革によって、それも衰退した。
その後はこれと言った産業もなく、過疎化の一途をたどりました。
市町村合併を繰り返し、補助金でしのぎました。
5年前に化学工場がやってきましたねぇ。
反対運動をしてみたら、お小遣いがもらえた。
多くは農業すら放棄した!
ふれあいセンターなどという中身のない立派な箱モノも建ててもらえた。
使えもしない光ファイバーも引いてもらえた。ありがたいですね~。
「絹美」という古臭い名前を捨てたら「南モンブラン市」というファッショナブルな名前になりました。
なんてナウでヤングでトレンディーなんでしょう!
そして今、土を汚され水を汚され、病に侵され、この土地にももはや住めない可能性だってあるけれど、
でも商品券もくれたし誠意も絆も感じられた。ありがたいことです。
本当によかったよかった!
これで土地も水も蘇るんでしょう!病気も治るんでしょう!
工場は汚染物質を垂れ流しつづけるけれどきっともう問題は起こらないんでしょう!
だって「きずな」があるからーっ!!

てめえなんか、てめえなんかぶっ殺してやるー!
どうしてそんなひどいことが言えるの! あんたは悪魔よ!
あんたなんかに、おれたちの苦しみが分ってたまるか!
おれたちだってあんたの言ったことぐらいいやと言うほど分ってる!
みんな悔しくて悔しくて仕方ねえんだ!
だけど、必死に気持ちを押し殺して、納得しようとしてるんじゃねえか!
なぜ?
ゴミ屑扱いされているのを分っているのになぜ納得しようとしてるんです!
おれたちはもう年寄りなんだよ。
年寄りだから何なんですか!
具合が悪いのに、みんな頑張ってきたんだっ!!
だから何だってんだーっ!!

・・・・・・だからいたわってほしいんですか。だから慰めてほしいんですか?
だから優しくされたらすぐにうれしくなってしまうんですか?
先人たちに申し訳ないとは、子々孫々に恥ずかしいとは思わないんですか!?
何が「南モンブラン」だ。「絹美村」は本物のモンブランよりはるかに美しいとどうして思わないんですか!!
誰にも責任を取らせず、見たくないものを見ず、みんな仲良しで暮らしていけば楽でしょう。
しかしもし、誇りある生き方を取り戻したいのなら、見たくない現実を見なければならない。
深い傷を負う覚悟で前に進まなければならない!
戦うということはそういうことだ!愚痴なら墓場で言えばいい!!
金がすべてではない?金なんですよ!あなた方が相手に一矢報い意気地を見せつける方法は。
奪われたものと踏みにじられた尊厳にふさわしい対価を勝ち取ることだけなんだ!
それ以外にないんだーっ!!

ニシキノハルオさん、あなたは元郵便局長だ。
幾度となく閉鎖されそうになった村の郵便局を最後まで守りぬいた!
モリグチサブロウさんは小学校の校長先生。村にいた子供はみんなあなたの教え子だ!
奥さんのヒサコさんは町のデパートの化粧品売り場で月間売り上げの記録の保持者!
ゴウダジョウジさんは実に100haもの田畑を開墾した!
カワタサトコさんとご主人は、たんぼをやりながら日雇いの仕事を幾つも幾つもかけ持った!
トミタヤスヒロさんは商店街の会長!毎年祭りを盛り上げて、あのクリスタルキングを呼んだこともある!
イタクラハツエさんは女だてらにクレーン車を動かし、6人の子供を育て上げた!
・・・敗戦のどん底から、この国の最繁栄期を築き上げたあなた方なら、その魂をきっとどこかに残してるーっ!!

・・・・・・はずだと期待した私が愚かでした。
いいですか、二度老後の暇つぶしに私を巻き込まないでいただきたい。
心やさしいダニ同士お互い傷をなめあいながら穏やかに健やかにどうぞくたばっていってください。
それではみなさん、さようならっ!!
とにかく泣かされた。
ここ最近で、一番心に響いた気がする。
そんなわけで、スペシャルはかなり楽しみなのである。
放送は4月13日(土)21時。
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